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お見合いや交際を経て成婚が見えてくると、次に気になるのが婚姻届のことです。「証人は誰に頼めばいい?」「どこに出せばいい?」「何を持っていけばいい?」と、初めてだと分からないことが多いものです。
この記事では、法務省の手続案内「婚姻届」のページと、e-Gov法令検索で公開されている民法・戸籍法の条文をもとに、婚姻届の証人と出し方を5つのポイントで整理します。後半の、婚姻届の準備をふたりで進める工夫は、この記事の提案です。
※手続きの細かな運用は、届け出る市区町村によって異なることがあります。届け出る前に、届出先の市区町村に確かめてください。
婚姻届とは
届け出ることで婚姻の効力が生じる
民法第739条第1項では、婚姻は、戸籍法の定めるところにより届け出ることによって、その効力を生ずると定められています。結婚式を挙げることとは別に、婚姻届を出すことで法律上の婚姻が成り立つということです。
法務省の手続案内
法務省の「婚姻届」のページでは、手続の根拠は民法第739条と戸籍法第74条、手続の対象者は婚姻をしようとする者、提出時期は随時とされています。
届書に書くこと
戸籍法第74条では、婚姻をしようとする者は、夫婦が称する氏と、その他法務省令で定める事項を届書に記載して届け出なければならないと定められています。民法第750条では、夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の氏を称するとされています。
婚姻届の証人と出し方5つのポイント
1. 成年の証人2名の署名が必要
法務省のページでは、婚姻届書には、成年の証人2名の署名(押印は任意)が必要とされています。民法第739条第2項でも、届出は当事者双方と成年の証人2人以上が署名した書面で、またはこれらの者から口頭でしなければならないと定められています。
2. 成年は18歳
民法第4条では、年齢18歳をもって成年とすると定められています。証人は18歳以上の人に頼むことになります。
3. 出す場所は本籍地または所在地
法務省のページでは、届書を作成し、届出人の本籍地または所在地の市役所、区役所または町村役場に届け出るよう案内されています。戸籍法第25条でも、届出は届出事件の本人の本籍地または届出人の所在地でしなければならないと定められています。
4. 本人確認書類を持っていく
届出の際には、届出人の本人確認のため、本人であることを証明する書類(運転免許証やパスポートなど)を持参するよう、法務省のページに書かれています。
5. 手数料はかからない
法務省のページでは、手数料はかからないとされています。
5つのポイント早見表
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 証人 | 成年の証人2名の署名(押印は任意) |
| 成年 | 18歳(民法第4条) |
| 届出先 | 届出人の本籍地または所在地の市区町村役場 |
| 持ち物 | 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど) |
| 手数料 | かからない |
証人についてくわしく
証人は「成年」であればよい
民法第739条第2項や法務省のページでは、証人の条件として「成年」であることが示されています。この記事で見た資料の中には、親や友人など、続柄についての限定は見当たりませんでした。
押印は任意
法務省のページでは、証人2名の署名が必要で、押印は任意とされています。印鑑がなくても署名があればよい、という意味になります。
署名は本人が
民法第739条第2項では「署名した書面」とされています。証人に頼むときは、本人に署名してもらうようにしましょう。
| 項目 | 資料に書かれている内容 |
|---|---|
| 人数 | 2名(民法では2人以上) |
| 条件 | 成年(18歳以上) |
| 必要なもの | 署名 |
| 押印 | 任意 |
届書の入手と書き方
用紙は役所で入手
法務省のページでは、届書用紙は市役所、区役所または町村役場で入手するよう案内されています。
記載例は法務省のページに
法務省のページでは、記載要領・記載例として、「夫の氏を称する場合」と「妻の氏を称する場合」の2種類のPDFが公開されています。
分からないときは市区町村へ
記載方法に不明な点があれば、市区町村に問い合わせるよう書かれています。例として、養子縁組をしている場合の養父母の記載方法が挙げられています。
添付書類が必要な場合も
婚姻届書のほかに添付書類が必要となる場合があるとされ、詳しくは届出先の市区町村に問い合わせるよう案内されています。
婚姻ができる条件
18歳から
民法第731条では、婚姻は、18歳にならなければすることができないと定められています。
重婚の禁止
民法第732条では、配偶者のある者は、重ねて婚姻をすることができないと定められています。
近親者間の婚姻の禁止
民法第734条では、直系血族または三親等内の傍系血族の間では婚姻をすることができないとされています。ただし、養子と養方の傍系血族との間では、この限りでないとされています。
条件を満たしているか確かめてから受理
民法第740条では、婚姻の届出は、婚姻が第731条、第732条、第734条から第736条までや第739条第2項の規定、その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理することができないと定められています。
| 条文 | 内容 |
|---|---|
| 民法第731条 | 18歳にならなければ婚姻できない |
| 民法第732条 | 配偶者のある者は重ねて婚姻できない |
| 民法第734条 | 直系血族・三親等内の傍系血族の間では婚姻できない |
| 民法第735条 | 直系姻族の間では婚姻できない |
| 民法第736条 | 養親子などの間では婚姻できない |
| 民法第740条 | 法令に違反しないことを認めた後に受理 |
姻族・養親子の間の婚姻
民法第735条では、直系姻族の間では婚姻をすることができないとされ、姻族関係が終了した後も同様とされています。民法第736条では、養子やその配偶者、養子の直系卑属やその配偶者と、養親やその直系尊属との間では、親族関係が終了した後でも婚姻をすることができないと定められています。
書面と口頭、2つの届け出方
届出は書面か口頭で
戸籍法第27条では、届出は書面または口頭でこれをすることができると定められています。民法第739条第2項でも、婚姻の届出は、署名した書面で、または当事者と証人から口頭で、しなければならないとされています。
口頭の届出のしかた
戸籍法第37条では、口頭で届出をするには、届出人は市役所または町村役場に出頭し、届書に記載すべき事項を陳述しなければならないとされています。市町村長は、届出人の陳述を筆記し、届出の年月日を記載して届出人に読み聞かせ、届出人に署名させることになっています。
婚姻届は代理人による口頭の届出ができない
同じ第37条では、届出人が病気などで出頭できないときは代理人によって届出をすることができるとされていますが、第74条の届出(婚姻の届出)などについては、この限りでないとされています。
| 届け出方 | 条文に書かれている内容 |
|---|---|
| 書面 | 当事者双方と成年の証人2人以上が署名(民法第739条第2項) |
| 口頭 | 役所に出頭して陳述し、筆記された書面に署名(戸籍法第37条) |
| 代理人による口頭の届出 | 婚姻の届出は対象外(戸籍法第37条) |
外国人に関する届出
戸籍法第25条では、外国人に関する届出は、届出人の所在地でしなければならないと定められています。国際結婚の場合は、必要な書類も変わることがあるので、届出先の市区町村に早めに確かめましょう。
受付時間と不受理のとき
受付時間は市区町村に確認
法務省のページでは、受付時間や標準処理期間は、届出先の市区町村に問い合わせるよう書かれています。
不受理のときは家庭裁判所へ
婚姻届の不受理処分がされたときは、家庭裁判所に不服申立てができる(戸籍法第122条)とされています。戸籍法第122条では、戸籍事件について市町村長の処分を不当とする者は、家庭裁判所に不服の申立てをすることができると定められています。
相談窓口
相談窓口は、市役所、区役所または町村役場とされています。
婚姻届の準備をふたりで進める工夫
ここからは、法務省の案内と条文をもとにした、この記事の提案です。
証人を早めに決めておく
証人は成年の2名が必要です。お願いする相手と会う日を決めておくと、提出日から逆算して準備しやすくなります。
書き損じに備えて用紙を多めに
届書用紙は役所で入手できます。記載例を見ながら書いても間違えることはあるので、余分にもらっておくと安心です。
提出前に市区町村へ確認
添付書類や受付時間は、届出先の市区町村によって案内が異なることがあります。提出日を決めたら、事前に電話や公式サイトで確かめておきましょう。
氏をどちらにするか話し合う
戸籍法第74条では、夫婦が称する氏を届書に記載するとされ、法務省のページの記載例も「夫の氏を称する場合」と「妻の氏を称する場合」に分かれています。届書を書く前に、どちらの氏にするかをふたりで話し合っておきましょう。
提出日の候補を2つ用意する
記念日に出したいと考えるカップルもいるでしょう。受付時間は市区町村によって違うことがあるので、第一希望の日に出せなかったときのために、候補日をもう1つ考えておくと安心です。
よくある質問
証人は何人必要?
法務省のページでは、成年の証人2名の署名が必要とされています。
証人は親でもいい?
この記事で見た法務省のページと民法の条文では、証人の条件として「成年」であることが示されていて、続柄の限定は見当たりませんでした。気になる場合は、届出先の市区町村に確かめてください。
証人の印鑑は必要?
法務省のページでは、押印は任意とされています。
どこに出せばいい?
届出人の本籍地または所在地の市役所、区役所または町村役場です。
婚姻届は口頭でも出せる?
戸籍法第27条では、届出は書面または口頭でできるとされています。ただし、口頭の場合は役所に出頭して陳述する必要があり、婚姻の届出は代理人による口頭の届出の対象外とされています。
費用はかかる?
法務省のページでは、手数料はかからないとされています。
婚姻届は成年の証人2名の署名と本人確認書類を用意して
婚姻届は、届け出ることで婚姻の効力が生じる大切な手続きです。届書には成年(18歳以上)の証人2名の署名が必要で、押印は任意とされています。届出先は届出人の本籍地または所在地の市区町村役場で、本人確認書類を持参し、手数料はかかりません。添付書類や受付時間は市区町村に確かめ、ふたりで余裕をもって準備を進めましょう。